三叉神経痛の診断

三叉神経痛の診断ということでは、各人の痛みの状態や病気の経過についての詳しい聞き取りが重要とされています。この病気の診療の経験豊富な医師が詳しく問診をしていくことによって、病気の診断にはかなりの見当がつきます。

 

難しいのは、痛みが典型的ではない場合、患者の症状の訴えがあまり的確ではない場合であり、そうなるとなかなか診断ができないこともあるようです。

 

三叉神経痛の検査としては、やはり外来での問診ですが、次はMRIによる詳細な画像検査が行なわれます。MRI検査から詳細な3D画像を作成して、手術前シミュレーション画像の作成が進められます。耳鼻科的検査も行われます。

 

三叉神経痛の手術を行う場合、手術する周囲に聴神経、顔面神経など重要な神経があるため、手術をすることが決定したら、手術前に耳鼻科受診を受けることがあります。循環器科検査もあります。これは循環器系(心、血管系)の病気を持っている人の場合で、こうした人に手術が決まったら、術前に受診をして、全身麻酔などのリスクについて判断することになります。

 

治療については手術以外に内服治療もあります。三叉神経痛は内服薬もよく効く病気の一つなのです。使用される薬は「カルバマゼピン」(商品名テグレトール®)で、80%以上の割合で一時的に痛みが消失、改善されます。実はてんかんの薬で、これには神経の伝達を抑制する効果があり、痛みを軽くするのです。