三叉神経痛の原因、誘発
この三叉神経痛における典型的な原因となっているのが、顔面の感覚を司る「三叉神経」の付け根の部分の血管が圧迫されるということです。血管が圧迫されることで、三叉神経に異常で不要な神経回路ができてしまって、疼痛の原因になるとされています。
それ以外に非典型的な三叉神経痛においては、まだ原因不明である事が多くなっています。稀ですが、ヘルペスウイルス(皮膚の感染症)による感染や、多発性硬化症(髄鞘が、炎症によって壊される症状)、脳腫瘍(頭蓋骨のなかにできる腫瘍)などが原因である事もあります。
三叉神経痛の症状は何といっても顔の痛みです。この痛みは非常に強いもので、かつ突発的な痛みです。一瞬にして走るような激痛で、時間にすれば数秒のものが殆どです(長くてもせいぜい数十秒)。5分~10分と続くようなじりじりとした痛みなどは三叉神経痛ではない可能性が高いのです。
三叉神経痛の痛みはいろいろな状態、動作から誘発されます。身近な例としては、洗顔、ひげそり、化粧などだけでも顔に痛みが出ます。咀嚼(そしゃく・ものをかむ)で誘発される場合もありますし、冷たい飲み物を飲むと痛みが走ることもあります。歯磨きが痛くてできないこともあります。また、触ると痛みを誘発するポイントというのもあって、鼻の横を触ると、顔面に痛みが走るというような人は、三叉神経痛である可能性が高いとされます。